太陽いっぱいコロラド暮らし

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英日通訳がどう大変か

今週は月、火と日本との会議で残業連続で始まった。
時差があるからどうしてもこうなるのだ。
11〜12時間も仕事をして家に帰るとぐったりする。
夕食はたいていこんなときは職場で残業の人用に取るピザだ。

日本語から英語の通訳がどういう風に大変なのか、
ちょっと説明してみたい。
例えば、日本人が会議であまり前置きもなく資料を見て、
「うーん、なんとかもっと上げて行ってもらわないと困るでしょう」
などと言ったとすると、私の頭の中は、
誰が困るの? もっと上げるべきな人は誰?
何をもっと上げるの? ってパニクって、
必死に状況を知ろうとする。
とはいえ、会話はどんどん先に進むので、とりあえず、
必死な思いで「Well, it is troublesome unless
somehow they manage to raise this higher」などと言う。
主語はじめ、言葉の省略は日本語では普通のことだから、
省略されている言葉が何なのか?といつも私は神経を張り詰めている。
英語はあまりその種の省略がない代わり、
(英語という言語は言葉をあまり省略できない構造だから)
弾丸トークというか、とにかく言葉数が多いから、
すごい早口で日本語にしていかなければならない。
これまたすごい集中力がいるし、喉は酷使される。

ときどき日本人が「ああ、マイケル、高いとかいう話が出たんだって?」
などと突然話し始め、そこで文章を切って、
私が訳すのをご親切に待ってくれることもあるが、
ここで切られてもどう英語にしたらいいのか。
とにかく主語を言ってくれーーと心の中で祈りながら次を待っていると、
「あれ? なんで訳してくれないの?」みたいに変に思われることもある。
とにかく集中力を使う上、新しいボスの通訳はまだ慣れないので、
家に帰ってくるともうへとへと。
ワイン飲んで寝るだけ。

ここまで書いて思ったが、俳句が日本語だから可能な芸術だというのも、
日本語がいろんな言葉を省略することによって、
むしろ美しい表現ができたりするからなのかもね。
それに比べ西洋の詩は、特に、古い詩とか(ゲーテもボードレールも)
結構くどいと私は思うのだけど。
いずれにしろ、私のような能力が不十分な通訳にとっては、
どちらもすごく悩みの種だ。




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by boudham | 2018-06-20 10:21 | Comments(8)
Commented by Ta-mi-hi-me at 2018-06-22 23:53
ご苦労されている様ですね。
会議のようにたくさんの人が発言する場での通訳の大変さは想像以上でしょうね。日本語は以心伝心、言わずもがなのところがありますから、難しいですね。
私は今、俳句の勉強をしているのですが、一つの単語からどれだけ発想を飛ばせて俳句を作れるかとか、人の俳句を味わう時もどれだけいろいろ想像させるかとか、ないものから想像させるものなのですね。
作るのも人の俳句を読み解くのも難しいことです。

↓の苦味の美味しさ。苦味を美味しく感じることはほかの国では少ないことなのでしょうか?
春の山菜の苦味は、冬に溜まった毒素を体から出す作用があると聞きました。
北国の春の山菜の美味しさは格別です。
Commented by るぴなす at 2018-06-23 22:33 x
💐と、のど🍬
投げますよ〜 そ〜れ
Commented by boudham at 2018-06-26 05:52
Ta-mi-hi-meさん、
Ta-mi-hi-meさんならわかってくださるでしょうが、そうなんですよー 日本人と英語人がいて、日本人同士の会話を英語人に訳すのなど、至難の技です。日本人二人して省略だらけの会話をしていますから。私は脂汗タラー状態、顔にはちびまるこちゃんの線が出ています。
俳句のお勉強をされているのですか。素晴らしいですね。私は昔々中学校や高校の授業で習ったことしかありませんが、松尾芭蕉や小林一茶の俳句はとても好きでした。
苦味ですが、私の経験する限り、西欧には苦味がおいしさの食べ物ってあまりないと思います。ゴーヤーや山菜が好きな西洋人もあまり知りません。ビールの苦味は好きなようですけどね。
Commented by boudham at 2018-06-26 05:54
るびなすさん、
うれしいです! お花とのど飴!! どうもありがとうございます。本当に癒されました。
Commented by 大福 at 2018-06-30 01:50 x
わかる〜ってなんとなくですが。
通訳の方と仕事をした際、翻訳の仕方が「ほほーそうだったのですかー!」でした。
まったく調べ物をしないというのです。
翻訳のみの人間とは訳し方が全然違いますよね。
ボーダさんは翻訳業も長くやっておられたし、きちんと調べてらしたから、そんなところも関係しているのかなあと。
なんて言うんでしょう?うーむ、通訳脳と翻訳脳はちがうと言うのでしょうか?
それに通訳そのものも、会議の通訳とトレーニングの通訳では全然違うのでしょうね。
しかも通訳はスピードが求められますから、英語力だけじゃなくて頭の回転も速くないといけないですよね。
どちらかと言えば電話が得意な人とか、しゃべることが得意な人向きですよね。
私は日本語でもしゃべるのは上手くないので、今の仕事につけてほんとに良かったです。いつまででも調べ物をして何度でも文章を書きなおせますからね。この文章だって、もう何十分かかっていることか笑。
Commented by boudham at 2018-07-03 13:14
大福さん、こんにちは。
その通訳の方が調べ物をしないという意味ですか? いろんなスタイルがあるので、人それぞれでしょうが、私は通訳の時も可能な限り準備しようとはします。でも、準備をあまりしなくても、結構上手に通訳する人もいるのかな。羨ましい限りですね。
通訳と翻訳では、使う脳の部分が確かに違うと思います。瞬時訳すのと、考えたり調べたりする時間を持って訳すのはまったく違う作業かも。それに同時通訳は、聞きながら訳して言わなくてはいけないし。聞きながら話すという技が必要になってきます。なのに、私は根本的に頭の回転が速くないので苦労しています(汗)しゃべるのも得意じゃないです。大福さんもそうな感じが伝わってきますが、私もそうですよ。だから、最後にはいつもこれでダメならクビにしてください! と思って仕事しています(爆)
Commented at 2018-07-03 21:31 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by boudham at 2018-07-19 07:02
大福さん、
ありがとうございます! 今、初めの13分だけ見てみました。ためになります。あとで残りも見てみます。逐次とはいえ、こんなふうにきれいに通訳ができるのはすごいです。私はどうしても語順が変になってしまったり、記憶力が足りなくて、訳すのを待てなくなってしまったりしがちです。ふぅー 
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