今年も今日が最終日になってしまった。
今年一番心が揺さぶられたことを書いておこう。
10月に私の3人娘は予定を合わせ、一緒に日本の父親宅に行った。
私の元旦那だ。
彼は来年ついに日本で定年を迎え、
大学職員用の公舎から日本国外に引っ越すそうだ。
私が残してきた子どもたちのものが、
私たちがアメリカに来てから17年、
かなりそのままになっていたようで、
娘たちはそんな物を整理しに行ったのだ。
整理するとは、つまりはほとんど捨てたということだ。
お人形や、おもちゃ、私が当時取っておいた手紙類、
子どもたちの絵や工作、お雛様、その他いろんな物があったようだ。
いくつかは写真を撮って私に送ってくれて、
捨ててもいいのか? ときいてきた。
きかれた物は全て捨てていい、と答えた。
だって、他にどうしようもない。
持ってきたり送ってもらうには遠すぎる。
どうせ死ぬときは持っていけないから、
どんなに愛着があるものでも、いつか手放さなければならない。
思い出のたくさん詰まったものを実際捨てる作業をした娘たちは
悲しい気持ちがしただろう。ご苦労様でした、と言いたい。
それにしても、子どもたちの工作や絵がかわいらしくて、
あまりの懐かしさになんとも言えない気持ちがした。
なぜこんなことを3女が私に言ったのかを思い出し、
なんとも言えない気持ちになった。
これがそれだ↓
「まま、れいかがいちばんばかです」
私はあのころ、ハーレクインの小説の翻訳をしていて、
3ヶ月に1度締め切りに追われていた。
徹夜続きだったり、子どもたちをなんとか夫に連れ出してもらって、
仕事時間を作ろうと必死なことがあった。
翻訳の仕事は集中力がいるから一人のほうが絶対はかどるから。
そんなある日、夫が子どもたちをどこかへ
連れ出してくれることになった。
だが、3女だけ行きたくない!
と言い張って家に残った。
彼女はママ(私)と一緒にいたかったのだ。
そんな彼女(当時5、6歳の)に私は、
怒って「バカ!」と怒鳴ったのだった。
私は3女に残られては仕事ができないと思ったのだ。
普段、私は子どもたちにバカ!などと怒鳴ることは
あまりなかったはずだが、
その時だけは、締め切りのストレスからそう言ってしまった。
その後、バカと言われた3女は悲しい気持ちで、
この手紙を私に書いたのだろう。
今、考えると泣けてきて仕方がないが、
あのときの自分のストレスも覚えている。
もっとストレスを感じずに子育てができていたらよかったな。
でも、もう済んだことは仕方がない。
今年は2月にペルーに一人旅をした。
それは今年のいい思い出になった。