私の約35年前の初めての旅記録は更新が遅々としているので、
フォルダーを作ってまとめておくことにした。
カルカッタではあちこち行ったが、行った場所は全部は覚えてはいない。写真もないし思い出せない。
カリーガートというお寺に行った。
お寺はカーリーという神様を祀るお寺だ。
インドは多神教の国で、ヒンズー教には神様がたくさんいる。
その神様はいろんな物語を繰り広げ、私たちに大切なことを教えてくれている。
ギリシャ神話の世界がそれに近いように思う。
カーリー寺では、お供えのお花やお米などが乱雑に巻かれていて、
日本人が慣れ親しむお寺とはだいぶ様子が違っていた。
とても乱雑なのだが、お参りに来る人でごった返し、
人々の強い宗教心は感じ取ることができた。
カーリー女神↑
インドの神様たちはみんな劇的で、みんな自分の役割を持っている。
どこへ行っても私たちは道行く人の注目の的だった。
よくよく見ると、インドの街には女性の数は少なかった。
ましてや私たちは外国人で、常に人目をひくようだった。
見られるのはまだいい方で、ついてくる人、話しかけてくる人などいろいろ。
フーグリ川をボートに乗ってFさんとどこかに行った時は、
岸から私たちの乗ったボートを眺める人がたくさん。
「どうしてあんなにジロジロ見るのでしょうね?」と私が言ったら、
Fさんは、彼らはみんな想像豊かな世界に生きているんだよ、と言った。
普段見たこともないような人がいたら、そりゃ関心が湧くよ。
じーっと見つめて、「こいつは何者だ?」「どこから来たんだ?」
「どこかの有名人か?」「どこかの困った人が救いを求めているのか?」
なんていうふうに、いろいろ考えているんだよ。
彼らはみんなヒンドゥー映画の登場人物なんだ、
世界はストーリーがいっぱいなんだってね。
そしてそれは悪くないことだ、彼らが多少うるさすぎたり、
嘘をつくとがあっても、それは愛に満ちている、、、みたいなことを
Fさんは言った。
このころのFさんの言葉は、その後の私の心にずーっと残った。