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ボーダはゆく

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初めての旅 4

私の約35年前の初めての旅記録は更新が遅々としているので、
フォルダーを作ってまとめておくことにした。
前回の3はこちらです。

カルカッタではあちこち行ったが、行った場所は全部は覚えてはいない。
写真もないし思い出せない。
カリーガートというお寺に行った。
お寺はカーリーという神様を祀るお寺だ。
インドは多神教の国で、ヒンズー教には神様がたくさんいる。
その神様はいろんな物語を繰り広げ、私たちに大切なことを教えてくれている。
ギリシャ神話の世界がそれに近いように思う。
カーリー寺では、お供えのお花やお米などが乱雑に巻かれていて、
日本人が慣れ親しむお寺とはだいぶ様子が違っていた。
とても乱雑なのだが、お参りに来る人でごった返し、
人々の強い宗教心は感じ取ることができた。
初めての旅 4_d0251987_22225422.jpg
カーリー女神↑
インドの神様たちはみんな劇的で、みんな自分の役割を持っている。

どこへ行っても私たちは道行く人の注目の的だった。
よくよく見ると、インドの街には女性の数は少なかった。
ましてや私たちは外国人で、常に人目をひくようだった。
見られるのはまだいい方で、ついてくる人、話しかけてくる人などいろいろ。


フーグリ川をボートに乗ってFさんとどこかに行った時は、
岸から私たちの乗ったボートを眺める人がたくさん。
「どうしてあんなにジロジロ見るのでしょうね?」と私が言ったら、
Fさんは、彼らはみんな想像豊かな世界に生きているんだよ、と言った。
普段見たこともないような人がいたら、そりゃ関心が湧くよ。
じーっと見つめて、「こいつは何者だ?」「どこから来たんだ?」
「どこかの有名人か?」「どこかの困った人が救いを求めているのか?」
なんていうふうに、いろいろ考えているんだよ。
彼らはみんなヒンドゥー映画の登場人物なんだ、
世界はストーリーがいっぱいなんだってね。
そしてそれは悪くないことだ、彼らが多少うるさすぎたり、
嘘をつくとがあっても、それは愛に満ちている、、、みたいなことを
Fさんは言った。
このころのFさんの言葉は、その後の私の心にずーっと残った。

by boudham | 2016-10-16 22:24 | 初めての旅 | Comments(6)
Commented by チュイ at 2016-10-16 23:31 x
お久しぶりです。
私も、ネパールでは、穴があくほどジーッと見られて、一度はキレそうになったことがありました。遠慮のない視線、、、たまらなかったです。
愛があるとは、当時は思えなかったです。Fさんはそんな考え方をして、おもしろい、そして素敵なかたですね。
Commented by boudham at 2016-10-17 00:29
チュイさん、こんにちは!
わはは、キレそうになるのもわかります。でも、私は20歳のあのころ、Fさんにそんな風に言われた影響のせいか、その後ジロジロ見られる環境に多く身を置いてきましたが、適当に流すというか無視することが比較的できるようです。
愛があるというのは、人にすごく関心を持っていて、気持ちが濃いということは、その逆よりは暖かくて人間的なのではないか、ということなのだと思います。公衆の場で人が倒れても立ち止まる人がいないという結果が出た実験を前に見ましたが(確かアメリカかヨーロッパの街中での実験でした)、あれだけ人をジロジロ見る社会では、ありえないことですよね
Commented by 砂漠人 at 2016-10-18 17:26 x
「人間的」ではあっても「あたたかい」かどうかは、わたしは懐疑的です! 彼らは(なにか弱みがあったらつけこんでやろう)という、やさしさとは別の要素も多分に持っていると思うのですよ。Fさんの解釈はロマンチックすぎると思います。ただ、インドの独特な世界観をわたしはく知らないので、そういうロマンは実際にあるのかも?
とはいえ、例の実験結果はひどいと思いますが、大きな都市の現実ですよね。ああいう非人間的なことは、インドにはないんでしょうか。死体があっても平気でいる状況だと思っていたのですが。
Commented by boudham at 2016-10-19 07:49
砂漠人さん、
本当にいつもそんな境目を行ったり来たりです。悪意と取るか、優しさと取るか。。。 Fさんだって私だって、騙されたこともたくさんあるのです。それをできるだけポジティブに取ろうとしているのだと思います。なぜかというと、それだけの素晴らしいものが、インドにあると思ったからかもしれません。
でも、30年前のインドと今のインドを比べたら、今の方が厳しいように思います。私が前回インドに行ったのは既に10年ちょっと前なのですが、デリー空港ではほとんどの人が私たちを騙そうとしていました、それも手の組んだ方法で。
それで、インド旅行の初日がすごーく嫌なものになりました。でも、空港ですからねー 、私にそれをうまく避ける手段があれば、その後のインド旅行はとてもいい感じになりそうな気がします。
ジロジロ見る人には、悪意のある人もいますが、大抵の人々は悪意なく自然にジロジロ見ているだけだと思います。
Commented by チュイ at 2016-10-19 23:35 x
そうです。悪意のない、自然なジロジロ。
これは、日本にはないかもですね。
旅行者じゃなくても、ネパールの家に住んでいて、家の一階は、お店が並んでいたんですが、出かけた帰りなんか、よーくジロジロされていました。服装なんかがいつもと違っていたり、客人と一緒だったり、タクシーをつけたときなんかのジロジロです。
それがいやで、家から少し離れたところでタクシーとめてもらったりしてました。

ネパールで不思議におもっていたのは、またネパール在住の日本人と話していたのは、この最貧国で、意外にも行き倒れなどは見かけないということ。良い意味でも悪い意味でも、頼り頼られの家族関係なので、そういうのがないのかな?
なんか話ずれましたね。
Commented by boudham at 2016-10-21 06:28
チュイさん
そうね、日本では自然なジロジロはないですね。でも、日本人だってジロジロ見たいときはあるのに、そうしちゃいけないから、見ないふりをして見てたりしますよね(笑)
ネパール在住中はビデシだった私は、もちろんジロジロ見られ続けでしたが、あの初めての旅でFさんがあんなことを言ったから、私はそれをポジティブに取れたのだと思います。そうでなければ、他の日本人駐在者の奥さんたちみたいにノイローゼにだってなりかねません。
はい、行き倒れは見かけませんでした。死体がそのまま路上で放置されるなどということは、あの社会ではまずないと思います。
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